父親4人を持つ高校生が主人公の物語。父親が4人であること以外にも、全体的にとっぴな話なんですけど、淡々と進む感じがなんとも微妙な空気感を産み出す、伊坂幸太郎ワールドです。
筋に触れることはさておき、本作品は文庫でも540ページあるのですが、終盤の100ページぐらいで一気に展開が進みます。その前の400ページで散々はりまくった伏線をひとつ残らず回収していく展開は、爽快感満点です。
あまりにも伏線が多すぎて、終盤になって「あー、そんな話もあったなぁ」と思うほど。伊坂ワールドは、長編ほど楽しめるというのが私の中での定説です。 🙂
私も読みました!
伊坂作品は、ほんわりしてるのにちょっぴり毒があるところ、予想外のところで回収する伏線のあしらいが大好きです。
父親が全員キャラが違って面白いんですよねーw
伊坂幸太郎の頭の中って、どうなってるんだろうって思います。
伊坂作品は、話が切り替わりにアイコンが入るのですが、この作品では四人の父親のキャラクターを表したアイコンになってましたね。父親が全員一文字の名前、登場人物に三文字の名前が多かったのも、何か意味があるんだと思います。