ドラマ「半沢直樹」が面白かったので、ドラマの原作者の他の作品も読んでみようということで読んでみました。

作者が元銀行員ということで、ドラマも銀行を舞台にしたものですがこの作品も主人公は銀行マン。金融の世界を舞台にしたドラマが繰り広げられます。銀行が舞台ということで人間ドラマなのかと思いきや、「果つる底なき」では人が殺されたり少しですがアクション的な要素があります。

メインはアクションとかサスペンスよりも金融の仕組みを巧妙に使ったドラマで新鮮で面白いです。「半沢直樹」を面白いと思った方なら必読です!

「グラスホッパー」というタイトルから草むらを飛ぶバッタをイメージしてなんとなく爽やか系なストーリーかと思っていましたが、これはダーク系伊坂幸太郎作品でした^_^;

たくさんの人が傷つき、死に、幻想の世界を彷徨い続ける、そんなストーリーです。果たしてどこが幻想でどこが現実なのか?最後の最後にそれがわからなくなる不思議なお話、結局主人公は何者だったのか?

残虐な描写が多いのでおすすめしにくい作品ですが、見たわけじゃないけどリアルに感じる描写とか不思議感満載のストーリーは飽きずに一気読み出来ます^_^

スタンフォードの自分を変える教室

正直なところ「本屋でよくみかける」という理由だけでKindle版を衝動買いして読みました^_^;
タイトルは「自分を変える教室」ですがテーマは「自分自身の意思をコントロールする力を身につける」ということです。

といっても、「精神論」「自己啓発」みたいなことではなくて科学的な実験を交え、「なぜ人間はやろうと思う事が出来ないのか?なぜしないでおこうと思う事をせずにはいられないのか?」ということを解説し、それぞれにどのように対処できるか?ということを解説しています。

言い訳して先延ばしないようにすること、一つ努力したご褒美として悪い事をしてもいいと思わないこと、報酬が得られる予感がしたとしても必ずしも報酬になるとは限らないこと、良いことも悪いことも周囲の人から影響を受けるということ、未来の自分に責任を負わせないこと、等々どれを取っても耳が痛いというか誰もが経験したようなことばかりの連続です。

この本にも「意思力とは筋肉のようなもので鍛え続けないと弱くなってしまう」とあるように、読み終わった今はそれなりに鍛えられたような感じがしていますが、これを継続しなければまた元の自分に戻ってしまうんだろうな。エッセンス、特に自分が気になるとところを書き出して毎日読み返すぐらいでもいいのかもしれません。

人間の「意思」ということについて科学的に述べられているので、最初から最後まで非常に興味深く飽きずに読み進められる一冊でした。