生まれてすぐに施設に預けられ育った絵本作家と新聞記者の二人の女性の「境遇」を取り巻く物語。とでも言えばいいのかな、湊かなえ作品としてはかなり内容が薄いです。
2,3年前に単発ドラマとして放映されていたのを少しだけ観た記憶があって、その原作だったかなということで読んでみたのですが、ドラマの内容と寸分違わず。
大抵、原作よりもドラマの方が端折られていることが多いので「なぜ?」と思ったのですが、答えは簡単でドラマのために書き下ろしされたものだったからです。最初からドラマ化することを念頭に書かれたものだったのですね。
冒頭にも書きましたが、とにかく深く複雑な湊かなえ作品から比べれば圧倒的に薄い内容で、がっかりするかもしれません。ストーリーとしては悪くは無いのですがありがちな結末で新鮮味もありません。個人的にはあまりおすすめ出来ない一冊でした。