多くの方が抱えている問題だと思うのですが、私も自分自身を評価するということの難しさを感じています。

私自身、自分の自己評価が低いのだろうと感じています。いや、もしかしたらその評価は妥当なのかもしれないけれど、自分がそれを認めたくないだけなのかもしれない。いずれにせよ、自分に対してそれほど高い評価を与えていません。

自己評価が低いせいで、なんでも相手の都合とか状況に合わせようとしてしまうところがあります。例えば、相手が「忙しいだろうな」「私なんかに時間をかけさせては申し訳ないな」と思うと、申し出を断ったり極端に効率的なコミュニケーション手段に走ってしまったり。しかし、それが相手にとっては「ご迷惑なんだな」と感じさせてしまっていることがあるようで、そのことに後から気づくこともしばしば。

時には、遠回りをしても時間がかかっても、相手に迷惑をかけることがあってもよくて、むしろその方がよかったりすることもあるんだろうけれど、それができずにいます。例えば、「今度、ご飯行きましょう」「いついつ、お会いしてお話ししたいです」みたいなこと。

その理由もわかっていて、向こうから拒絶の意思を表明されるのが怖くて、今一歩踏み出せずにいるわけです。これってアドラー心理学の「劣等コンプレックス」の一種なのかもしれない。もちろん、本人はそのつもりなかったんですが。

このことについて、誰かと話をしたい、です。

嫌われる勇気

2015年最初のエントリーですが、読んだのは年末です。なんとなく気になっているタイトルだった、ちょうどKindle版が安くなっていた、友人が良いと言っていた、の3つで決めましたが、読んでよかったですというのが結論。これは、というよりも「アドラー心理学」がこれからの自分の考え方の指針になると感じました。この考え方がしっくり来そうな人は僕の周りにたくさんいると思うので、色んな方にオススメしたい一冊です。

心理学の本というとなんだか難しそうに聞こえますが、内容はと哲学者の対話形式で進み、読みやすくなっています。これは、プラトンの哲学書で使われている形式と同じだそうですが、登場する青年がぶつける
自分の悩みや想いは、ほとんどの方に共通するものが多いと思いますので、自分の悩みを相談している感覚で読めるのではないでしょうか。

本書で述べられているポイントは、「自己受容」「他者信頼」「他者貢献」。まず自分を認め、他者を信頼することが大切。自分をみとめ他者を信頼することで「仲間」ができ、「仲間」とともに「共同体」の中に生きて他者に貢献する。他者に貢献できている自分に存在感を感じることができ、自分を認めることができる。このループが回るが大切。

しかし、人生の中で他者が必ずしも自分の期待通りではないかもしれない。生きていく中で、裏切られることもあるだろうけれど、それは自分の課題ではなく他者の課題。他者の課題に関与するのではなく、自分の課題に集中する。過去にとらわれることなく、未来を心配するのではなく、今の自分が何をすべきかに集中する。

その他、自分が響いたポイントをピックアップしてみます。

  • すべての悩みは対人関係の悩みである。
  • 自分だけでなく、仲間の利益を大切にすること。受け取るよりも多く、相手に与えること。幸福になる唯一の道である。
  • 自分のことを気にしているのは、自分だけ。
  • 劣等感とは主観的な思い込みである。
  • 他者からの承認を求めるのではなく、自分が共同体に貢献できているという貢献感を感じることが大切。
  • 縦の関係(上下関係)を否定し、すべての対人関係を横の関係とする。

本書で示されているのは、具体的なことがらに対する解ではなくフレームワーク。ものごとを考える上での物差しのようなものなので、誰でもどんな状況でも当てはめてみることができます。フレームワークを持っていれば、それだけで何か課題にぶつかった時などに負担を下げてくれるものです。
本書中で「アドラー心理学を本当に理解して、生き方まで変わるようになるには『それまで生きてきた年数の半分』が必要になるとさえ、いわれています」とありますので、本書で書かれているような生き方になるにはまだまだ時間がかかるかもしれませんが、これからの考え方の指針として参考にしていきたいと思えるものでした。