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今回は、デザイン関係じゃなくてマーケティングの本です。といっても、マーケティングの対象は自分自身。単に自分の経歴や実績を並べ立てるのではなく、自分の強み、自分が提供できるものを見つけだし、プレゼンテーションして、さらにプロモーションすることで自分自身の価値が高めて行くことができるということです。

本を出版するということを軸に書かれている部分も多く、本を出版することを勧めているのか、それとも一つ例として挙げているのか分かりにくいところもあるのですが(多分前者)、考え方は理解できました。

会社勤めの人間と独立して仕事をしている人間では実際の進め方が違うとは思いますが、少なくとも強みを見つけ出すといったところは実際にやってみて分析しないといけないなと思いました。

computer

前の誰のためのデザインに続いて、デザインの本をまた読みました。

原題は”キチガイの仕切る精神病院”とうちょっと過激な感じですが、要はプログラマーがデザインをやるとろくなことが無いということを言っています。

ノーマンの本に比べると科学的というよりもより現場よりな感じで、現場で実際に起こっていることが網羅されていて”あーあるある”って感じで読めます。”踊るクマ”とか’弁解者”とかちょっと分かりにくい表現を使うのはこの手の人にはありがちで、その部分が難点ですがでもソフトウェア開発をしたことがある人なら十分に理解できると思います。ソフトウェア開発プロセスの最初にデザインにかける時間を多く取らなければならない、誰もが分かっているはずのことなんだけれど、実戦されていない。

iPadとかiPhoneでAppleがその部分を見せつけてきているので、いよいよそういう本当にデザインされたソフトウェアの時代になってくるのかもしれない。

design

前から一度読まないといけないなぁと思いつつ読んでなかった本なのですが、仕事上の関係もあっていよいよ読みました。

この本で言うデザインの良いモノとは、見た目の美しさとかかっこよさではなくて、使い勝手の良さのことを指していて、毎日使う道具の中でデザインの良いモノ、悪いモノを実例を挙げながらそのポイントを解説しています。

#何しろ20年前に書かれた本なので例が古いのはしょうがないですが…

商品やソフトウェアのユーザーインターフェースを開発したことがある人なら、どれもよくわかる内容ばかりですが、こうやってキチンと整理して解説されるとより理解が進むというか何をどのように考えたらいいかのポイントを押さえられます。

使い勝手の良いデザインの原則として筆者が挙げているのは、

  1. 外界にある知識と頭の中にある知識の両者を利用する。
  2. 作業の構造を単純化する。
  3. 対象を目に見えるようにして、実行の隔たりと評価の隔たりに橋をかける。
  4. 対応付けを正しくする。
  5. 自然の制約や人工的な制約などの制約の力を利用する
  6. エラーに備えたデザインをする。
  7. 以上のすべてがうまくいかない時には標準化をする

の7つのポイント。

7番目については最後の手段的な扱いで書かれていますが、標準化する内容を考えるにあたっても1〜6のポイントをもう一度押さえる必要があると思います。

また、標準化されたデザインもいつかは陳腐化するのでこれは出来るだけ避けるべきなんでしょうけれど、世の中に無い新しいものを作りだした時には必要なんでしょうね。

先にも書きましたが、商品開発、ソフトウェア開発をやっている人なら全く難しくないし、頭の中が整理できると思うので一度読んでみて損は無いと思います。