“ゴールデンスランバー”というタイトルが、ビートルズの曲から取ったものである、という理由だけで気になっていた作品でした。映画化もされていたので、一度映画版を見てみようと思っていたのですが、友人から”原作が面白い”と聞き、それならまずは原作を読んでからと思って読見始めたのがきっかけでした。

いつもながら、内容の細かいことには触れませんが、伊坂幸太郎の作品はこれが初めてでしたが、綿密に考えられたストーリー構成とか伏線の張り方がとても気に入りました。要素が多くてなかなかすんなり読めない(たまに戻って読み返さないとついていけない^^;)ところもありますが、そういうのが良いです。(笑)

そういう意味では、前に読んだ湊かなえと似てる感じかなと思ったな。複数の人間の時間軸が重なっていくという書き方は共通してると思います。

一つ前の”Nのために”と一緒に借りました。

ある小学生の女の子が殺された事件をきっかけに、様々なトラウマを持った女の子たちが大人になってそれぞれが悲劇を起こすというストーリー。

この作品もやはり湊かなえさんの特徴である複数の時間軸の重ね合わせ。時代設定が自分の年代と合っていたので妙にリアルに感じました。

これ一冊の内容で何冊も本書けるんじゃないかと思うぐらい複雑で読み応えのあるストーリーでした。

友人に借りる機会があったのと、前に読んだ告白の作風が良かったので、読んでみました。
告白同様、色んな人の時間軸が登場して、それが重なり合って行く様子はとても複雑だけど、それが一つになって行く様子が作者の特徴なんだけどそれがより複雑になってる感じかな…

作品の登場人物がそれぞれ、”N”に対して思いを持っていて、それが繋がって最終的に一つの事件になる。作品の中で色んなNが出てくるのですが、最初は意識してなかったところにもNがありそれを見つけて行くのも楽しいかな。

ただ、とにかく複雑なのでいろんな関係とか覚えるのが大変…でも読み応えのある作品です。