もう21年も前の話なので、その頃はblogも無く何の記録も残っていないですが、少しでも覚えているうちに、新婚旅行のことをつらつらと書いてみます。かなり忘れていることも多く、切れ端が並ぶ感じになりますが、それでもよろしければおつきあいください。

Plan

新婚旅行の行き先はイギリス、エディンバラ3日間〜ウィンダミア3日間〜ロンドン4日間という旅程で、それぞれかなりゆったり居られたと思います。

イギリスになった理由は、私が希望したからです。子どもの頃から憧れていて、一度は行ってみたいと思っていた所。これが人生初の海外旅行でした。

滞在地を決めたのは、スコットランドも行ってみたい(エディンバラ)、ピーターラビットの故郷に行きたい(ウィンダミア)、普通行くでしょ(ロンドン)、みたいな感じでした。

どこへ行くか、飛行機は?ホテルは?というのは全部嫁さんが考えて手配してくれた、超ラクチン旅行。 🙂 パックではなく飛行機もホテルも個別に確保し、飛行機以外のイギリス国内の移動はすべて現地調達でした。だからこそ印象に残っているとも言えます。

ちなみに、飛行機とホテルの手配に使ったのは”HIS”。今ではメジャーな旅行代理店ですけど、当時はまだまだ「格安航空券取り扱い」のイメージが強かったですね。

そんな感じで旅は決定しました

Edinburgh

機内食

日本(まだ関空は無かった)からイギリスのヒースロー空港へ移動し、ヒースロー空港で乗り換えてエディンバラへ。日本-イギリス間はヴァージンで、ロンドン-エディンバラ間はBAの国内路線。

乗り換えに時間があったし、国内線でちゃんとした機内食は出ないだろうと思ってヒースローで食事したところ、エディンバラ行きの機内でしっかり機内食がありました、しかもこの時の機内食が国際線の機内食よりもよかったというオチ付きで…

ホテル

エディンバラに到着してホテルに向かう、もちろん現地ガイドは居ないのですべて自力。地図で場所を確認しながらホテルに到着してチェックインしようとすると、「本日の宿泊はキャンセルされている」とのこと。

実は、到着したの23時頃(だったと思う)、普通のホテルなら連絡しなければ余裕でキャンセルされている時間ですよね。でも、エディンバラは緯度が高く夜でも夕方ぐらいの明るさ、日本から到着したばかりで時間の感覚が違っていることもあり、その時はピンと来ませんでした。

その夜だけ別のホテルに案内されたのですが、移った先のホテルの部屋はシャワーが出ない。連絡して来てくれたホテルの人に、直してくれるように頼んだものの、その後音沙汰無し。まぁ、時間が時間なので仕方がなかったのですが、出足から散々な思いをしました。

バウチャー紛失事件

翌日本来のホテルに戻ってチェックイン。その後、今回の旅行で使うバウチャー全部を丸ごと渡してしまっていることに気づき(私のミスです)、フロントに言いに行くと「受け取ってない」とのこと。「いや、渡したはず」といっても拉致があかず、とりあえず旅行代理店(HIS)に連絡することに。

といっても、イギリス国内に拠点が無いので連絡は日本へ。もちろん日本時間の昼間に電話しないといけません。「こういう場合ってどうしたらいいのかな?」など考えつつ…。

詳しいことは忘れてしまったのですが(一度はHISに相談したと思う)、そうこうしている翌日ぐらいに外出先から戻ると、フロントのスタッフが「他の部屋のところに入ってた」との連絡。思わずホっとしておもわず「ありがとう」とお礼を言ってしまいました。いや、フロントの不手際ですし。やっぱり英語はきちんとできないとダメですね。

エディンバラ観光

エディンバラでは、「エディンバラ城」「スコットランド国立美術館」など、エディンバラ市内をあちこち巡りました。エディンバラ城では、時報の号砲があったと思います。スコットランド国立美術館では、美術品よりもスコットランド国立美術館の建物そのものに魅せられました。吹き抜けの下の円形のベンチに座って見上げた光景がとても印象的でした。

ホテルの裏にある小高い丘に行くと野うさぎも居て、都市の中にこんな自然があるのに驚いたのを覚えています。そこへ一台のバスがやってきて、中から乗客が降りてきたかと思うとさっさと写真だけ撮ってまたバスで去っていたのを覚えています。本当に一瞬の出来事だったのですが、あんな忙しい旅行や嫌だなとつくづく感じた出来事でした。

エディンバラ城
スコットランド国立美術館

エディンバラ駅にて

次の目的地、ウィンダミアへ向かうための切符を買いに行ったところ、窓口が全部塞がっていたので座ってまっていると、ひとりのおばあさんが私たちのところへやってきました。おばあさんが言うには「あそこで、チケットを取って待つんだよ」とのこと。

最近は銀行でも順番待ち用のチケット発行機を置いていますが、あれと同じものがあってそれを取らないといけなかったのです。端で見ていて、海外からの旅行者と気づいて声をかけてくれたのですね。

その後、チケットを取り順番が来て、「xx時頃にウィンダミアに行きたい」と伝え無事切符を買うことが出来たのでした。

エディンバラ駅は古い立派な駅で、ハリーポッターに出てくるキングスクロス駅みたいな印象でした、あの駅に行くだけで十分ひとつの観光になった気がします。

Windermere

Old England Hotel

ウィンダミアでの宿泊は”Old England Hotel”。名前の通り古いホテルで、部屋の鍵も銅製の「鍵」って感じの鍵で(わかるでしょうか?)、もちろんオートロックなんかじゃなくて部屋を出る時も自分でしめなければいけませんでした。

まるで「アガサ・クリスティの作品に出てきそうなホテルだ!エルキュール・ポワロとか出てきそう!」と思っていたのを覚えています。

Old England Hotel

湖水地方観光

湖などの観光地はもちろん、ピーターラビットの作者「ベアトリックス・ポター」の故郷ということで、ポターの生家とかピーターラビット博物館へも行きました。

ピーターラビットの発表されたのが1893年、その年がちょうど100年目の記念の年だったこともあって、100年記念のグッズがたくさんありました。今でもその時に買ったピーターラビットのデコパージュを家に飾っています

結婚した当時、嫁さんが同じ会社の海外営業部門に居て、直前まで上司だった方がイギリスに赴任していたこともあって現地で合流させていただき、湖水地方のドライブも楽しませていただきました。このおかげで、ウィンダミアから少し離れたケズウィックというところまで足を延ばせたのはラッキーでした。

ピーターラビット博物館
丘の上の白い家
羊たち

カップ麺

たまには変わったものを食べよう(もちろん旅費の節約も意味も含め)ということで、現地のスーパーでトマトスープともう一種類変わった味のカップ麺を見つけて食べたのですが、どちらも全然ダメでした…orz。

ロンドンへ向かう列車で

ウィンダミアからロンドンへ向かう列車の中で同じ席の向かい合わせになったお母さんと男の子の2人連れと向かい合わせの席になりました。

この時の旅行には、当時発売したばかりの初代液晶ビューカムを持ってきていたので(詳細は後述)、液晶画面を反転させて男の子の顔が画面に写るのを見せてあげると、かなり驚いていました。英語が出来なくても、それなりにコミュニケーションの取りようはあるものです(笑)。

London

ミス・サイゴン

ロンドンでは、ふたつのミュージカルを観る機会がありました。ひとつは私たちの結婚で仲人(厳密には違いますが、説明は割愛)をしてくださった方の知り合いがロンドンの郊外で日本人向けの英会話学校をやっているということで、連絡してくださって手配をお願いしてくださった「ミス・サイゴン」でした。

劇場は忘れましたが、ロンドンでミュージカルというとドレスコードが厳しいと聞いていたのですが、実際行ってみるとそれほどでもなくカジュアルな方も多かったと記憶しています。

幕と幕の間の休憩で、ロビーのカウンターでお酒を飲んだリするのが本場っぽくてカッコいいなとおもいました(ミュージカルそのものの感想は無しかよ)。

この時のチケットを手配してくださった方、私たちがロンドンのホテルに到着すると待ってくださっていてました。とてもカジュアルな(確か短パンだったと思います)出で立ちの方に初めてのホテルのロビーで「若林さんですね」と声を掛けられた時には何が起こったのか分からないほど驚きました(笑)。

キャッツ

もうひとつのミュージカルは、「キャッツ」でした。嫁さんの仕事の関係の(詳細は割愛)アメリカのディーラーさんのご褒美旅行”incentive trip”の一団がちょうどロンドンに来ていて(念のため申しあげておくと、これは本当に偶然で狙ったものではありません)、これにこっそり合流させていただいのです。

キャッツは、円形のステージの前の方で観させていただきました。ショーが始まるとあちこちからネコたちが出てきて、気がつくと私たちの隣で私たちが持っていた紙袋の中を勝手にごそごそとかき回している…。細くてしなやかな体つき、動く様子すべてが本物のネコっぽくて感動しました。

こちらは幕の合間にステージ上でアイスクリームの売り子さんがやってきてみんなで並んでステージに上がりアイスクリームを買いました。この時、”Strawberry”の発音が通じなかったのは良い想い出です。しょうがないですね、ほぼカタカナで「ストロベリー」って発音してましたから…orz

Abbey Road Studio

ロンドンで行きたかった場所のひとつは、ビートルズファンの聖地でもある”Abbey Road Studio”です。そういう意味ではリバプールも行きたかったですけど。

どうやって行ったのかは覚えてないけれど、道すがら人に訪ねて”Abbey Road”というだけで分かってもらえたので、やはりここを目指して行く人は多いのだと思いました。Studioの前の塀は落書きだらけ。色んな言語の落書きがあったのですが、日本語が多いと感じたのは私が日本人で日本語を一番認識しやすいからなのでしょうね…。Studioの前とアルバム”Abbey Road”の裏ジャケットに使われている”Abbey Road”の標識(写真の私の頭の上、レンガの壁のところ)の前で記念撮影してきました。

例の横断歩道を渡っているところも撮りたかったのですが、日中は普通に車の往来があるので無理です。ビートルズのジャケットも早朝の車が居ない時間に撮ったとのことですしね。

Abbey Road Studio
Abbry Road

FAUCHONのティールームで

FAUCHONのティールームでお茶した時のこと、支払いをしようと店員に声を掛けるけれどくる気配が無い。近くを通る店員に何度も声を掛けるが来ない…。やっとのことで店員が来て支払いを済ませたのですが、「これは日本人だから馬鹿にされているに違いない」みたいに思っていました。

しかし、向こうは日本と違ってテーブル(客)ごとに対応する店員が決まっているのが普通。なので、担当外の店員に声をかけてもダメということを思い出しました。

当時、私は海外向けのPOS/ECRの開発を担当していて、そういった商習慣も知っていたのですが、いざとなると役に立たないものです。でも、店員同士で声掛け合って対応してくれてもいいのになぁ…。

Boots

ロンドン滞在中、気に入ったお店のひとつが”Boots“というファーマシー。日本で言うドラッグストアみたいなものですが、コンビニにみたいに食品も売っています。ここのサンドイッチが美味しくて気に入ってました。日本でも一時期出店したのですが、今は撤退しているようですね。

ロンドンタクシー

ミュージカルのチケットを手配してくださった方と食事をしたり英会話スクールを見学した後、ロンドンに戻ってきたのですが、かなり遅い時間になったためホテル近くの駅まで行く電車の終電に間に合いませんでした

仕方が無いのでタクシーを使うことにしたのですが、海外のタクシーは怖い、ボラれるみたいなイメージがあってちょっと怖かったので、乗る前に運転席から話しかけて「○○ホテルまで行きたいんだけれど、いくらぐらいかかりそうですか?」と確認。思っていたほど高くなかったので乗ることに。着いてみると、当初言われていた金額よりも安く済んだので、思わずチップをはずんでしまいました(笑)。

日本へ帰るのに、ヒースロー空港へ向かう途中でもタクシーを利用しました。タクシーを降りて歩きだし、しばらくすると後ろからクラクションが。振り返るとさっき乗っていたタクシーのドライバーが大きなジェスチャーで「あっちあっち!」と教えてくれました。日本人が間違わずに行けるか見ててくれたのですね。

タクシーに乗ったのはこの2回だけですが、ロンドンのタクシーは本当にきちんとしていることを実感するできごとでした。

LONDON
衛兵
公園

その他

液晶ビューカム

結婚式を撮影するために、嫁さんのお父さんが初代液晶ビューカムを購入されたので、それを借りて持っていきました。もちろん、液晶の画面を見ながら撮影するビデオなんて世の中には無いのですから、珍しいことしきり。あちこちで「それは何だ?」と声を掛けられました。

ウィンダミアで撮影していると男性が声を掛けてきました。ビデオカメラであることを説明すると「いくらするのか?」と訪ねられたので、ポンドに換算して”Ten thousand pounds”と答えると驚いて去っていきました。なんでかな?と思っていたら、当時1ポンドが160円、16万円と言ったつもりが160万円になってたのです。160万円のビデオカメラを持ち歩く金持ち日本人と思われんでしょうね。それに気がついてから恥ずかしかったのと、どっかで襲われるなじゃいかと冷や冷やしました。

もうひとつどこだったか忘れたけれど、おもちゃの博物館みたいなところを見学&撮影していると、ひとりのおばさんがやってきて、液晶ビューカムを指差しながら何やら話しかけひとりで笑いながら去って行きました。何語かすらわからない(英語ではなかった)状態だったので私は立ち尽くすしかなかったんですが…。

時差ぼけ

初めての海外旅行だった私は時差ぼけにやられて昼間眠ってしまうこともしばしば。そんな時は嫁さんひとりで出かけていました、すみません…。

紅茶

イギリスの紅茶は美味しかったです。それに安い。同じ値段で、コーヒーならカップでいっぱいだけなのに紅茶ならティーポットに入ってサーブされるので断然お得!しかも美味しい!

イギリスの紅茶の美味しさに感動していっぱい買って帰りましたが、日本で飲むと日本で買ったのと同じ味でした。水が違うということを実感させていただきました。

Mr.Bean

往復の飛行機はヴァージンを利用したのですが、おそらく当時としては珍しい(ほぼ初めて?)エコノミーでも各席にテレビが着いた機体でした(ただしコンテンツは同時配信されるもののみ)。そこでがっつり観たのが”Mr.Bean”。英語が分からなくても楽しめました。”Mr.Bean”の主なやつは機内でほとんど観たと思います。

ひとまずこのへんで…

書いているとあれこれ思い出してきて、まだ書けてないこともあるのですが、ひとまずここまでで。気が向いたら書き足すかもしれないし、嫁さんからツッコミが入ったら書き直すかもしれません。 😉

迷わない

日本テレビの「きょうの出来事」で有名な櫻井よしこさんのエッセイ。仕事のこと、政治のこと、宗教のこと、ほぼすべての点において共感できるポイントの多い内容でした。

agree to disagree

特に気に入っているのは、「agree to disagree」ということ。「互いの意見が異なることを認め合う」という意味です。

国同士のような大きな話だけでなく、個人にも言えること。会社や学校や家族も含めた様々な組織で、人と人が関わる以上異なる意見が出るのは当然のこと。そういった違いが存在する、という前提でコミュニケーションすることで回避できる衝突もあると思います。これをより多くの人が理解すれば、世の中の多くの諍いが回避できることでしょう。

長らく生きてきて、色んな人と関わると「他人の考え方や行動」が気になって一言もの申したいと思ったり、何かを止めさせたいと思ったりすることもしばしば。

逆に「あの人に好かれたい、嫌われたくない」という想いなどから他人の考え方や行動に自分を沿わせようとして、それが負担になってしまう。

他の人と無駄な諍いをしないために、自分というものをしっかり持つためにも「agree to disagree」という考え方は大変重要だと思います。

芯の強さと、しなやかさ

宗教、政治、仕事、家族様々な事柄について、櫻井さんらしいトーンで語られています。

全般的にですが、特に家族との関わりの部分で、櫻井よしこさんの芯の強さと穏やかでしなやかなもの言いが感じられます。以前から櫻井よしこさんは好きでしたが、この本でより一層に好きになり、これからも彼女の発信することに耳を傾けていきたいと思います。

毎年5月に開催される前職の友人の書道展、今年も行ってきました。

昨年も書いてますが、書道展といっても習字作品が並ぶのではなくて、絵画的要素がたくさんつまった作品ばかりで、毎年行っても飽きることがありません。今日も会場で話していたのですが、「学校の教室の後ろに張り出されるような、習字の展示」だったら、友人とはいえ毎年は観に行っていないと思います。

何(文字、文章)をどんな風に(筆、書体、紙、レイアウト、絵との組み合わせ)表現するかのバリエーションが豊富で、同じ文章でも人によって表現方法が違っていて面白いです。

多分、この絵画的要素がなかったら毎年は行ってないかもなぁ。

友人の作品

「趣」
趣

「創造破壊」創造と破と壊で、それぞれ筆を変えているそうです。
創造破壊

「楽愉嬉宴槃娯」楽しいことや様子を表す文字が、輪になって踊っているように見えます。
楽愉嬉宴槃娯

「めぐりあい」あいだみつをさんの詩。書体が変わるとイメージも大きく違います。
あいだみつお めぐりあい

「白南風」こちらもあいだみつをさんの詩、こんなに長いものがあるのか。
あいだみつを 白南風

中島みゆきさんの歌「糸」の歌詞を縦横に糸を織った形で表現しています。
中島みゆき 糸

こちらは、絵本。それぞれ様々なお話から引用した文章をそれぞれのイメージにあった絵とともに描き表されています。もちろん、絵もご本人の作。
絵本

絵本

絵本

絵本

絵本

アーティスティックな感性が羨ましい

他にも友人のお母さんの作品や、その他の方の作品など面白いものがあるので、時間があればまた追加してみたいと思います。

字にしろ、絵にしろ、自分には無い才能なので羨ましい。感性を形で表すことのできる才能は身に着けたいけれど…。


お土産

帰りにこんなお土産いただきました、ありがとうございました。
お土産